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ご挨拶

関東教育オーディオロジー研究協議会会長

東京都立葛飾ろう学校長 久保井 礼

 関東教育オーディオロジー研究協議会は、平成15年春にオーディオロジスト(聴覚専門家)としてのアプローチに加えて、聴覚障害教育における聴覚補償、聴覚管理、聴覚学習及びこれらに関わる教育上の支援を教育オーディオロジーとして確立・発展させることを目的に設立されました。この間、関東地区の聾学校や難聴学級等を中心にネットワークを広げ、教育オーディオロジーの普及と質的向上に貢献してまいりました。 また、年1回開催される講習会は、関東地区のろう学校を会場に、聾学校校長会を始めとし、各研究会等の後援を得ながら進めてまいりました。とりわけ関東地区の聴覚障害教育に関わる関係機関の方々の研修やネットワークづくりにとって貴重な場として位置づいてきています。平成24年度には、横浜市立ろう特別支援学校を会場として、教育実践報告「通常学級で学ぶ子どもたちと教育オーディオロジー」(シンポジウム)に加え、関東教育オーディオロジー研究協議会10周年記念企画として、「教育オーディオロジーと言語教育」(対談シンポジウム)を開催し、活発な意見交換が行われました。 さて、平成18年度に学校教育法の一部が改正され、聾学校は特別支援学校に名称が変更されました。このことにより聾学校はこれまで以上に地域の聴覚支援センターとしての専門性を強く要求され、特別支援学級(難聴学級)や通常の学校、他障害の特別支援学校に在籍する聴覚に障害のある幼児・児童・生徒のため、早期支援、就学支援、就学後の支援など、具体的でより専門的な対応が求められるようになりました。 今後は、変わりゆくべきものと、継承し更に発展させていかなければならないものを見極めつつ、聴覚に障害のある子どもたちが生き生きと学習し、生活していくために、「聞こえにくい」ことへの最善のサポート体制を構築していく必要があります。 関東地区聾学校長会もこれらのことを重視して、本研究協議会の成果が、各聾学校や難聴学級及び関係機関で役立ち積極的に活用されることを期待しています。そして、会員の皆様や講習会に参加された皆様が、これからの特別支援教育のキーパーソンとなって活躍されることを願っています。 結びになりますが、本研究協議会のホームページをご覧いただいた皆様が、一人でも多く本研究協議会の事業に参加され、御理解と御協力をいただけますようお願い申し上げ挨拶といたします。